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理恵でっす。


寒くて体が動きません…。


いや、違います…。体を動かしたくないのを、寒さのせいにしているだけです…。


身体が動かせないのは、エネルギーが不足しているからだと思います…。

心の底で、得体の知れない石のような感情を感じています。


その石は、もともとは私のあらゆる欲望です。


なんだか底にべったりと張り付いているかのようです。

欲望は生きるエネルギーになります。


でも、それを使わずに溜め続けると固まって使えなくなってしまうような気がします…。

私はここ最近、自分のエネルギーを自分のためにジャブジャブ使い続けていました。


固まって使えなくなってしまう前に、早く使わなければと焦っていました。


「今が大切、今でしょ、今!!!」


目の前の全てのものが、私に必要なもののように見えました。


それでも、時には逆風が襲ってきました。


私はさらにエネルギーを使い、飛ばされないようにアクセルを踏み続けました。


もともと燃費が良い方ではありません。


それなのに、早く目的地に着きたくて、何度も高速道路を使いました。


その分、余計にエネルギーが必要でした…。


…そして気が付くと、私のエネルギーを貯蔵していた池は枯れかけていました。


底の方には、欲望が固まって石となったものが見えてきました。


私は急に不安に襲われました…。

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「あー、めっちゃ眠いわ…。
なんでこんなに眠いんやろ…。
それにしてもなんでこんな所で寝てるんやろ?
なんか、寝心地悪いし、ツルツルして滑りそうで怖いし。
でも、ここしか寝るところないもんな…。
はぁ~、ちっとも疲れが取れへんわ…。
どうしよう…このまま動けなくなってしまうのやろか…?」

そんな私の所に、友人が訪ねてきてくれました。


私はその友人のお誘いで、毎朝やっている倫理の勉強会に行っていたことがありました。


しばらく通っていたのですが、続けることができなくなり、そのうち行かなくなっていました。


そんな私だったのですが、その友人はそれからも、たまに訪ねてきてくれました。


その日も、いつもと変わらない笑顔で私に会いに来てくれました。


その友人の自然な振る舞いに、私はとても安心感を覚えました。


そして、心の底が熱くなっていくのを感じていました…。

次の日から、私はまた朝の勉強会に参加することにしました。


久しぶりに早起きをして、外に出てみるとまだ暗く、「ああ、今は冬だったな。」と当たり前のことをしみじみ想いました。


外の空気は冷たく、鼻先と頬がチーンとしてきました。


それは、自分が生きていることを思い出させてくれるようでした…。

勉強会は一時間、正座をしてお話を聴きます。


決しておしゃれではありませんが、きれいに整えられた会場にはいつもお花が活けてあり、日の丸の旗が掲げられています。


「自分は日本人ということを、これまでどれだけ意識してきただろう…。」


座っているだけで、次々といろいろな気づきがあります。


私の心に少しずつエネルギーが湧いてくるのを感じていました。


ふと、これはどこから湧いてくるのだろうかと思いました。


そして、その時聞こえてきた言葉にハッとしました。


「私たちは大自然に生かされている。」

当たり前のことは、当たり前の中でしか気づけないということを思い知りました。


そして、何が当たり前なのかということですら、わからなくなってしまうと思いました…。


私が自分のエネルギーだと思い込んでいたのは、私のものなんかではなかった…。


それなのに、私は欲望のままにどんどん無駄遣いをしてしまっていた…。


心から申し訳ないと思いました…。

エネルギーに火を着けるのは、固体よりも液体の方が楽につきます。


固体に火を着けるためには、液体よりも時間と手間がかかるのです。


私は楽をするために、手間のかからない液体燃料ばかりを使っていました。


もし、友人が来てくれなければ、私の心の底に張り付いていたエネルギーの塊に、自分では火を着けることができませんでした。


そして、そのエネルギーの塊こそ、我慢や根気の塊であるということにも気づかせてもらえました。


こんな私にも、まだ根気や我慢ができる力があるのかもしれないと思いました。


今までの自分の身勝手さを、深く反省しました。


そしてすばらしい友人に恵まれていることに、感謝します。

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