生き物たち

じいじと箱庭①

タイトル 『生き物たち』

じいじが箱庭に置いたもの。

サメ

キツネ
藤の花
ヤシ

どこから来たのかは、
わからないらしい。

「仲良くするんだ、仲良くするのが一番いいんだ」
と、じいじはいつも言っていた。
じいじの言うことはとてもシンプル、だから幼かった私にもすぐに理解できた。
私の祖父のお葬式の時、過去に気まずい事があって疎遠になっていた親戚の人をじいじが勝手に呼んでしまったことがあった。
「よけいなことをして」と、周りは憤っていたけれど、じいじは当たり前のことをしたつもりだったので、なぜ自分が怒られているのか分からない様子だった。
バカだねえ……
じいじはどこまでもまっすぐな人だ。
箱庭の砂を触って、
「これはお砂糖だな、おいしそうだな」と言っていた。
私は否定しない。
私は肯定もしない。
思い込んだら自分の道を突き進む、
それはきっと幸せの方向に違いないと、幼い頃から私は思っている。

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レビー症のじいじは、普通の人が見えないものを見ることがてきます。
じいじの見ている世界が知りたくて、箱庭を作ってもらいました。
『じいじと箱庭』
じいじの箱庭に私が物語を書いた共同作品シリーズです。
よろしくお願いします
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