私がなぜ箱庭セラピーを伝えるのか
理恵でっす。
昨年から月に1、2回のペースで箱庭セラピー体験イベントを開催しています。
おかげさまで、たくさんの人に箱庭セラピーを体験していただくことができてとてもうれしく思っています。
箱庭セラピーとは、スイスのユング研究所で誕生した心理療法です。木箱の中に砂やミニチュアを使って自分の世界を表現します。五感を解放することで、日ごろのストレスを解消したり、自己治癒力が高まるなど、心身共に様々な効果が期待されます。また、自分自身の潜在的な能力を引き出す自己啓発のためのツールとしても最適です。
イベントでは数人で箱庭作品を作っていただくグループセッションを行っています。
見た目ではわからなくても、一人一人に思いや考えを聴いていくと、みなさんいろんなことをとても深く感じていらっしゃいます。
また、自分の表現を人に見てもらうことで、今までは見えなかった自分の一面に気づいたり…。
ただ、遊んでいるだけなんですけどね。(笑)
箱庭って…スゴいんです。
そんな不思議で素敵な体験ができる箱庭ですが、箱庭が「何」なのかを言葉で伝えることは難しいです…。
だから、私が「なぜ」箱庭なのか?を伝えようと思いました。
そしたらきっと、知りたくなるはずだと…。
箱庭が「何」なのか?
どうすればその価値を知ることができるのか…。
人間は、自分とは何なのか?自分と言うものの全体に向かって生きているのだと私は思っています。
古代ギリシャで万物の根源を求めて哲学が生まれ、それ以降近代の哲学、心理学、脳科学へと人間の心の探求の向かう先は
ますます発展していっています。
その過程での、フロイトやユングによる無意識の発見は、その流れをより広汎で深みのあるものにしたのだと思います。
個性とは何であるのか?
人はなぜ個性的でありたがるのか?
端的に、人が個性的に生きることが本来の人間の在りかたであるとするなら、私は私がセラピストとして関わる人達が、
より高次な統合ができるようなやり方を探求しつつ、どのようにして自我の確立、言い換えれば自己実現を遂げていくのか、
そのプロセスを一緒に探っていきたいのです。
箱庭セラピーはクライエントの無意識を扱います。
言い換えれば、無意識を扱う専門家が箱庭心理セラピストと言えるかもしれません
。
無意識の中にある可能性にクライエント本人が気づき、それを価値あるものにしていくためのやり方を提供する…。
同時に、クライエントが自らの無意識内容を自覚化する際に起こりやすい自我肥大という問題点に向き合いながら
自分自身でその問題点を乗り越える自己治癒力を高めるサポートをしていく…。
無意識は夢に表れたり、言語で記述されるより絵や箱庭など、イメージとして表現されることが多いと思います。
心の活動がファンタジーや象徴として表れます。
私は、夢解釈など具体的な心理療法を通して箱庭セラピーを同時に深めていきたいと思っています。
夢分析は現在のカウンセリングでは主流ではないかもしれません。
しかし、夢は心の奥深い現象であり、心の底に広がっている無限の可能性であり、私たちは夢を通して無意識に至ります。
神話や昔話もある意味で無意識の世界の記述であるといえると思っています。
箱庭セラピーではそのイメージをより具象化することができます。
また、箱庭セラピーで扱う砂のもつ退行という心理的効果が、無意識の世界へといざないます…。
「無意識の世界は広大無辺である…。
無意識はアクティブであり、クリエイティブである。
箱庭は、誰もが安心して踏み入れることができる無意識の世界への安全な入り口である。」
…と、私は考えています。
なぜ、箱庭セラピーなのか…。
その価値を知ることができるのは…
結局は…それを体験した者だけである…。
出た答えはシンプル…うん。