[卒業制作]
2023.3.19『coco箱』#56レポート
今回は作品を作ってからそれについてあまり語り合いませんでした。
ほとんど雑談をしました。
意味のないことをするのは、時には必要なことかもしれないです。日常にあるものを、非日常の世界に捨てることで、今いらないものに気づくことがあります。捨てると一時的に楽になります。
自分に向き合うことは、答えのないところに答えを探すような行為かもしれません。それは非常に無意味に思えてしんどいことですので、やり始めるのに勇気がいると思います。
作品を作って、それについて語るのは、ある意味過去を振り返るということです。過去を振り返るのは、元気な時なら今を生きるためには無意味に思えるかもしれませんが、過去の未来は、現実の今です。
振り返るものがたくさん溜まってきた大人は、普段から少しずつ振り返る習慣をつけておくのがいいと思います。そういうものは、見えないところに溜まりやすく、一度や二度では気づきにくいのです。
箱庭は無意識を使うので、それができます。作るのは意識ですが、そこには同時に無意識が働いています。
無意識で起こっているのはこんなことです。過去に戻って、その時描いた未来を思い出して、現実に戻って今それがどんな形になっているのかを確かめています。
その過程で生じた感情が残っているのなら、それが浮かび上がってきます。浮かび上がった感情を浄化する作業です。
心が受け入れられる状態に回復、または成長したら、だんだんこれが顕在化されてきます。そしてこれは、繰り返し起こることがほとんどです。
だから、振り返る作業を中断していると、また同じところに感情の澱が溜まります。無意識のうちは、振り返り、即ち浄化を習慣にしておけば、それを繰り返すうちにある日見えないところにものすごいものが隠れていることに気づきます。それを一度顕在化しておけば、どこに溜まりやすいかがもうわかっているので、習慣のルールーを緩めて計画的に浄化することもできるようになります。
出てきた感情を、焦って自分で意味づけする必要はないと思います。他の人を巻き込む行為を自分に許せる人は、それを自覚しています。
それは、愛されてきたからです。
だからこそ、一人で溜め込んでしまいがちなのです。
グループ箱庭では、自分より他人が先にそれに気付き、澱みを取り除いてくれることがあります。それも、無意識ですので自然に行われます。
このグループ箱庭を考案したのは、私の師匠のあさのれいこ先生です。
カウンセリングという難しいスキルを身につけるのは、努力と経験が必要で、本当はとても時間がかかることだと思います。私は、れいこ先生からグループ箱庭を教わって、人に助けてもらいながら人を助けるということを、箱庭でしてきたと思います。
私は、一人で問題をなんとかしようとさんざんやり尽くした結果、人は一人では戦えないと思いました。
それは、戦い方を人から教わらなければ、そんなことできるわけないと気づいたからです。
最後に戦う相手はいつでも自分でした。自分との戦い方は自分ではわからないのですよね、面白いです。
それは、鏡がなければ自分の姿が見えないことと同じです。
鏡の見方なんて、私は意識したことはなくて、そんなの教わらなくてもできると思っていました。
でも、これは練習しなければとても難しいです。
なぜなら鏡は逆に映るからです。
真逆の自分に向き合う決意ができると、人は強くなれると思います。
真逆の自分と戦う心が育ったときに、人は自分に向き合えるのだと思います。
私は、みんなで作ったこの作品がとても好きです。なんだか片付けてサヨナラするのがさみしい気持ちになりました。ちょうど今月は卒業の季節だったなと思いながら、もう少し見ていたかったけど「きっとまた新しい箱庭を一緒に作れる」と思いながら、元の場所に仕舞いました。
参加してくれたみなさまありがとうございました!
次回の『coco箱』は、4/16㈰ に開催します。
ご参加おまちしています✨
ありがとうございました
とっても 楽しくて
とっても 奥の深い 箱庭
枠があるから認識出来ますね。
庭の金柑の木に産まれたアゲハの青虫も
ケースに入れると
対象物となり 鑑賞し
気持ち悪い気持ちなど 何処かへ
ペットの様に その成長
その食欲 全てが愛おしくなります。
不思議ですね。
箱庭は
宇宙そのものですね。
金子みすゞさんの詩のようです。
また 参加させていただきたいです
箱庭をそんなふうに感じてくれて嬉しいです!そうなんです、楽しくて奥が深いんです。徳子さんの愛に溢れた感性が素晴らしいと思いました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。