岸辺のまつり
じいじと箱庭④
タイトル 『岸辺のまつり』

じいじが箱庭に置いたもの。
飛行機
自転車
ゴリラ
菊の花
葉っぱ 名前は分からない
美しい真珠
箱庭を作り終えてじいじは一言、
「こんだけ集まればお祭りだ」
と言った。
じいじの一番の理解者であるばあばは、
じいじに起こる現象を
「気持ち悪い」と表現した。
ばあばは昔からいつも正直だ。
そして自由な人だ。
ばあばに起こったこと、
それは、
あの小説のロカンタンに起こった現象の様だと、
私は思った。
これは、
人が真実を見いだしてしまう恐ろしさからくる体感なのではないだろうか、
と私は思った。
本当に自由な人の姿というのは、
そうではない側の人達から見ると、
恐ろしい狂人に見えるのではないだろうか?
そして、
それは心の奥に自由な心を持っている人ほど、
強く感じるものではないだろうか。
突然の嘔吐
その現実に戸惑い、
吐しゃ物を目の当たりにして、
気持ちが悪くなる。
そこで初めて考えてみる。
この存在理由とは
この役割とは
この根源的なものとは
なぜ生きるのか?
なぜ存在するのか?
吐き気はなぜ起こるのだろう、
その答えを見た気がする。
それは、
ただそこにあるということのみの、
実存するそれを受け入れたときに、
起こる反応、
ただそれだけのことなのだと、
私は腑に落ちた。
「こんだけ集まればお祭りだ」
このじいじの言葉の意味を、
私は私なりに解釈することで、
私の生きる糧にしていこう。
今から宴が始まるのだ
これから皆で旅に出発するのだ
私は好きな歌を歌いながら、
新しい出逢いに憧れ続けて、
生きようと決めた。








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レビー症のじいじは、普通の人が見えないものを見ることができます。
じいじの見ている世界が知りたくて、箱庭を作ってもらいました。
『じいじと箱庭』
じいじの箱庭に私が物語を書いた共同作品シリーズです✨
よろしくお願いします😊
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