高級魚

じいじと箱庭⑧

タイトル 『高級魚』

じいじが箱庭に置いたもの。

カツオ2匹
カツオとかマグロに似てる魚
クジラ
ガチョウ

高級魚が届きました、
それは今まで見たこともない、
聞いたこともない名前の魚でした、
私はそれを受け取りました。

これは私が私になるために、
必要な経験でした。

この魚にどんな価値がつこうが、
私にとっては知ったこっちゃないと、
美味しいところだけ頂いて、
もらったお礼もしないまま、
私は立ち去りました。

私は責任から、
ただ逃れたかっただけでした。

でもまた自ら捕まってしまいました。
だってあの魚、
美味しかったから。

私はクジラの腹の中。

絶体絶命、
絶望です。

成すすべもなく、
まな板の上の鯉。

全ては私が望んだ願いです。

もしもここから出られたら、
今度はもっと親切になろう、
世のため人のために生きよう、
そして願わくば、
「私に、金のガチョウをください」

金のガチョウに触れたなら、
その手は二度と離れない、
仲間がたくさん集まって、
お姫様が無邪気に笑うまで。

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